政策
「待機児童ゼロ」、その先へ
待機児問題は終わっていない
かつて全国ワーストだった世田谷区の待機児童数は令和2年度にゼロになりました。私自身、待機児問題の当事者として、あらゆる角度から区の問題点を指摘し、問題解決策を提案してきました。数字としてゼロになったこと自体は大変喜ばしいと感じる一方、新たな課題も生まれています。
保育定員を拡大し続けた影響で、ここ数年は「定員割れ」を起こす保育園が出てきています。一方で、特定の保育園を希望するなどとして待機児から除外される、いわゆる「隠れ待機児」も数多く存在します。私はこのギャップの解消と保育施設の多機能化こそが今後の保育政策の大きなテーマと捉えています。

世田谷区として、あらゆる少子化対策を
少子化対策は国家的課題です。令和4年度は出生数が初めて80万人を割り込む見込みで、また未婚女性が希望する子どもの人数は平均1.79人と初めて2人を下回りました。
世田谷区の出生率は全国と東京都の平均値を大きく下回っています。子どもは地域の宝であり、未来への希望です。世田谷で安心して子どもを産み、育てられるトータルな制度の実現(下図)に全力を尽くします。

水害に強い街、世田谷へ
令和元年10月の台風19号では多摩川の無堤防となっていた区間からの溢水、雨水が地上に溜まってしまう内水氾濫が引き起こされ、各地に甚大な被害が出てしまいました。台風の他に、区内各地でゲリラ豪雨による被害も定期的に起きており、私は議会を通じて多面的な水害対策を訴えてきました。災害対策に終わりはありません。引き続き水害に強い街づくりに全力を尽くします。

Achievement
これまで実現したこと
- 雨水浸透枡・土のうステーションの増設
- 内水氾濫ハザードマップの作成
- 水害時避難所運営方法の見直し
- 多摩川の水門開閉操作の遠隔化
- 二子玉川無堤防区間の整備着手など

溢水した区間の堤防工事が進行中
Suggestion
これから提案していること
- 玉川野毛町公園拡張用地に避難所機能を
- 民間施設との避難所運営協定を
- 旧玉川高校跡地に地下貯留施設を
- 谷沢川分水路の工期前倒しを
- 災害弱者の個別避難計画の早期策定を

環八の地下で工事が進む谷沢川分水路
DXで行政手続きの「面倒くさい」をゼロに
令和3年にデジタル庁が設置され、各自治体でもDXの取り組みが始まりました。世田谷区においてもデジタル技術を活用した行政サービスの変革が急務です。私は議会を通じ「DX推進計画の策定」「DX専管部署の立ち上げ」「DX担当副区長の選任」を提案し、いずれも実現しました。
重要なのはここから先です。「書類を何枚も書かされ、区役所まで行かされ、待たされてきた」行政手続きをいかに変革するか。高齢者もスマホでオンライン手続きができる、もしもの時は最寄りの「まちづくりセンター」に行けば事足りる状況を早期に実現します。

地域特有の課題を最優先
約92万人と東京23区内で最大の人口の世田谷区。地域毎の課題は多種多様です。玉川地域においても、水害対策に加え、公共交通不便地域の点在、買い物弱者対策など、国分寺崖線の地形に起因する諸課題だけでも、様々なお声をいただいています。
中長期的には、旧玉川高校跡地(玉川)、旧国立医薬品食品衛生研究所跡地(上用賀)など公有地の有効活用、大井町線の連続立体交差化事業の推進、外環道の延伸など、国・都と連携し、地域の将来像を描いていかなければなりません。地域課題は皆様の日々の暮らしに直結します。皆様からいただく貴重なお声を、区政にしっかりと届け、動かしてまいります。

現在は世田谷区役所の仮庁舎として活用

大井町線の「踏切解消」が長年の課題